昨夜は兵庫県多可町に遠征した。メンバーは私・A(1)とA(2)さん、りんしゃんさん、Hさんの4人である。今回の私の主目的は、もちろんルーリン彗星の観望・撮影であったが、その他にも、先日購入したタムロンA16レンズ(SP AF17-50mm F2.8 XR Di II)とプロソフトンAフィルターでの試写など、いろいろとやりたいことが多くあった。また、りんしゃんさんはオートガイドシステムの初稼働、Hさんは新規購入デジカメの試写など、それぞれ新しい機材を用意して今回の遠征に臨んだ。
現地に22時前に着いて、まず眼視用にSE120とポルタを組み立ててルーリン彗星を導入した。自宅と違っておとめ座の暗めの星まで肉眼で見えるので、導入はとても簡単であった。ハイペリオンズームの20mm(30倍)で長い尾は見えなかったが、何となく横に伸びているように見えた。アイピースをEWO30mmに変えると(20倍)、より見やすくなった。やはり何となく横に伸びているようだ。
次に4cm8倍の双眼鏡で見てみると、これもあっさり見つかった。双眼鏡では横に伸びた感じは分からず、球状星団のようにぼんやりと丸く見えた。自宅では、M5などの球状星団の方が小さくて明るく見えたが、ここでは彗星の方が明るく見える。撤収前にはM13とも比べたが、双眼鏡で見る限りは彗星の方が大きくて見やすい。これは光害地の自宅とは逆である。
写真の方は、まずタムロンA16&プロソフトンAにて、しし座と一緒に写してみた。ただしこれはまだ高度が低く、南の光害の影響を受けてカブっている。
続いて200mmに付け替えて彗星をアップで撮ろうとしたところ、雲が流れてきて撮影中断となった。その後、1時過ぎぐらいまで断続的に雲が流れて来るような状態だったが、2時ぐらいからは完全に雲のない快晴になり、彗星以外にもM101やM13などを撮影することが出来た。
- 【環境】2009/2/22 1:56 – /兵庫県多可町/気温:不明/光害レベル:SQM-L測定値=未測定
- 【光学系】EF 200mm F2.8L II USM -> 開放
- 【カメラ】Canon EOS Kiss X2(無改造)
- 【架台・ガイド】スカイメモRによるノータッチガイド
- 【ソフトウェア】<処理>(下記の通り)
- 【撮影法】ISO800, 180sec x 4コマ
- 【処理法】:ステライメージによる処理、トリミング有り
200mmで撮影した写真には、光害地の自宅での撮影と異なり、うっすらと尾が写っていた。これだけでも遠征した甲斐があった。
ヘール・ボップ彗星やホームズ彗星などの明るい彗星を見てしまうと、この程度の彗星ではなんとなく物足りなく感じてしまう。しかし、この等級まで明るくなる彗星はやはり貴重な存在である。今週はどうやら悪天候が続くようであるが、最接近前後になんとかまた見たいものである。
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