- 【環境】2021/8/4 22:03 – 8/5 0:01/兵庫県明石市/気温28℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.3
- 【光学系】ミューロン180C + 純正レデューサー(1780mm F9.9)/ CometBPフィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
- 【ソフトウェア】<撮影>APT3.84/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
- 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン300・オフセット30・30sec x 148コマ/PHD2によるオートガイド
- 【処理法】
- 前処理(リニア):PixInsight・WBPP, ABE, DBE, PCC
- 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
- ピクセル等倍・640×640で切り出し
8/4の夜に光害地の自宅から撮影した、みずがめ座の惑星状星雲NGC7009(土星状星雲)。
輝度が高いため、30秒の短時間露出で148コマの合成(総露出時間74分)とした。短い露出時間だが、土星の輪に例えられる突起の部分や、内部構造、中心星も良く写ってくれた。
内部構造は顕微鏡で見た微生物の画像のようにも見える。広大な宇宙の巨大な星雲と、ミクロの世界が似ているのも面白い。ビクセンは顕微鏡も販売しているし、これを見ていると顕微鏡も欲しくなってくる。子供のころには学習用の安価な光学顕微鏡が家にあって、プランクトンや花粉などを見た記憶があるが、今ならデジカメやスマホで簡単に撮影ができるし、面白いと思う。
それからこれだけ明るければ、もっと短い数秒の露出にて動画形式で保存し、惑星と同様にAutoStakkertで処理しても良いかもしれない。
土星状星雲の名前の由来は形状が惑星の土星に似ているからだが、すぐ近くのやぎ座には惑星の土星が居て、カメラレンズでは両者の存在が同じ写野に収められる。
また、実際の土星と形状だけではなくサイズも似ている。下の画像は同じ光学系(ミューロン180C+純正レデューサー+ASI294MC Pro)で撮影した、土星と土星状星雲、および木星と木星状星雲の比較である。
木星と土星は衝に近い2021年8月上旬の撮影で、ほぼ最大の視直径となっている。こうして並べてみると、木星状星雲、土星状星雲の名前もなるほどと思う。
なお、この木星と土星は、うっかりしていてComet BPフィルターを付けたまま撮影してしまった。撮影時にはそれに気づかず、F値がいつもの惑星撮影時より小さい(明るい)のに、なぜか惑星像が暗いのが不思議だった。しかしComet BPを付けているのに、それなりに写っている。
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