(2023/5/29追記)この情報は2022年6月当時のもので、ダイヤ変更後の2023年5月現在は、鹿児島本線の列車減便等の影響で、このように何度も先回りする方法が難しくなっています。2023年5月の状況は下の記事を参照ください。
今回は、またまた天文と関係ない鉄道の話。
経緯
先日、北九州市を観光で訪れて市内各所の観光名所を見て回ったが、天文分野ではスペースLABOのプラネタリウムが大変良かった。
そしてその翌日は鳥栖まで足を伸ばし、「SL人吉」をJR鳥栖駅で見る他、鳥栖付近で観光して帰る予定にしていた(旅行自体を直前に思い立ったのでSL人吉への乗車は叶わず)。SL人吉は元々、熊本~人吉間を運行するSL列車だったが、2020年7月豪雨で肥薩線が被害を受け、運休していた。私も21年前の2001年に肥薩線を訪れてから、いずれもう一度乗りに行こうと思っていた矢先で、とても残念だった。その後、2021年5月から熊本~鳥栖間で土日祝のみ運行している。それでも列車名が「SL人吉」となっているのは、被災した肥薩線沿線の応援企画であるため。
それで前日から久留米のホテルに泊まっていたのだが、ちょっと考えが変わってきた。せっかくここまで来たのだから、鳥栖駅でちょっと見るだけじゃなくて、熊本からSL人吉を追っかけ(追従)して、何回も見たい。それでスマホで色々検索して、下図のような計画を立てた。
青字がSL人吉だが、まず前提として追っかけ対象は、SLが先頭になって客車を引っ張る「上り」(熊本→鳥栖)に限る。下り(鳥栖→熊本)は熊本側に連結されたディーゼル機関車(DL)が引っ張り、SLは最後尾で後ろ向きに牽引されるだけになる。つまり実質的に「DL人吉」である(今となってはDL牽引の客車列車も珍しい存在なので貴重ではあるが)。これは鳥栖駅に転車台がないためであるので仕方がない。
この「上りSL人吉」に対し、3本の電車を乗り継ぐ(赤字の部分)。これで4か所の駅のホームで撮影可能。さらに荒木駅では追い抜く電車内から目撃が出来る。なお、これは「追っかけ」というよりはむしろ「先行待ち受け」に近い。SLは到着時よりも発車時のほうが迫力があるが、発車を見られるのは大牟田駅だけになってしまった。鳥栖駅での待ち受けを諦め、荒木駅か久留米駅で発車シーンを撮影したほうが良かったかも。
なお、レンタカーで移動すればもっと柔軟に追っかけが出来るが、見知らぬ土地での車移動と駐車場所確保などはトラブルの可能性が高いため、今回は鉄道移動と駅での撮影のみにした。
熊本駅
さて当日、宿泊した久留米駅から新幹線で熊本まで移動した。SL人吉が発車する6番線へ向かうと、まだ前の列車である「A列車で行こう」が停車中で、ホームにはジャズの名曲「A列車で行こう」が流れていた。
「走るジャズバー」らしい・・・。これも一度乗ってみたいが、今回は見送り。
さて、「A列車で行こう」が出た後、いよいよSL人吉が入線してきたので、その様子をコンパクトデジカメで動画撮影した後、停車後に静止画撮影した。
牽引機は、国鉄8620形蒸気機関車58654号機。私にとっては20年ぶりに再会したハチロク!!。あれから一旦引退してから復活したり、2020年に被災してから昨年復活したり、いろいろあって感慨深い(なお20年前の状況は以下のブログ記事参照)。
だが感慨に浸っているヒマもあまりなく、10:50発のSL人吉より先の、10:47に発車する4320Mに乗車して玉名駅に向かった。
玉名駅
4320Mは玉名駅に11:14到着。
到着したホームでSL人吉を待ち受けることにした。
SL人吉は11:32到着予定だが、駅の到着アナウンスはそれより3分ほど早かった。慌ててホームの熊本側端に移動して、動画撮影した。
駅に停車しているところだけでなく、やっぱり走行時を見られるのは嬉しい。
玉名駅でSL人吉は7分間停車するので、撮影する時間がある程度確保できる。
上りSL人吉ではDLが最後尾に付く。これが下りでは先頭になって牽引する。DLが牽引する客車というのも今は珍しい。
車両の下部分が見えるように、反対側のホームから撮影。この日は蒸し暑い日だったので、跨線橋を駆け上がって降りてホームの端まで移動すると、汗が吹き出て脱水になりそうだった。
この玉名駅でも、11:41のSL人吉の発車より先の、11:39発の5340Mに乗車し、大牟田駅に向かった。
大牟田駅
5340Mは大牟田駅に11:59到着。
ここはJR大牟田駅と西鉄大牟田駅が隣接している。西鉄の車両を近くで見るのは初めて。
SL人吉はこの後、12:14に到着してすぐ、12:15に出発する。私はその後の12:35の快速に乗るため、この大牟田駅ではSL人吉の到着と出発の両方を見ることが出来る。
しばらく待っているとアナウンスが有りSL人吉が到着。ここでは動画撮影のみを行った。
そしてすぐ出発していった。
私はこの後12:35発の4322M乗車した。
荒木駅
ここでは運転停車しているSL人吉を4322Mが追い抜くので、ドアが開いているときに4322Mの中から見える。
運転停車ということで、ホームにはほとんど人がいなかった。ホームから停車中や発車を撮影するなら、ここで降りて撮影し、人の多い鳥栖駅での待受けを諦めても良かったかも。
4322MはSL人吉より先に荒木駅を13:00に発車。
鳥栖駅
4322Mは鳥栖駅に13:12到着。そのあとSL人吉は13:24到着。
熊本側のホーム端にて入線してくるSL人吉を動画撮影。
駅から撮影する場合、SLが先頭で走って来る様子を撮影できるのは到着時。だが減速中なので、迫力は発車時のほうが良さそう。今回のように電車で追従する場合はどちらか選ぶ必要があり迷うところ。
客車に合わせて茶色と金色に塗られたDE10も、将来は貴重になるかも。
ところでDE10は運転台の位置が前後で非対称の位置にあり、ボンネットの長さが違う珍しいもの。しかも中の運転席は横向きについていて、進行方向によって椅子の向きを変えて運転しているらしい(入れ替え業務の効率化のため)。なんか難しそう。
展望車からは58654号機の炭水車が見える。
鳥栖駅到着ホームの機関車付近は人が多く集まっていたので、反対側のホームに移動した。
改めて見ても、フォルムの美しい機関車だと思う。
特にスポーク式の動輪はレトロ感があり、エレガントで良い。
このあと、13:40頃にDLを先頭にして、回送としてホームを離れた。
そのまま下り(熊本行き)の発車時刻まで待っていると帰宅がかなり遅くなるため、ここで切り上げ、在来線の快速で博多まで行き、そこから山陽新幹線で帰宅した。
今回は先行待受けが多く、発車シーンをあまり見られなかったので、次の機会があれば発車を見ながら後追いしたい。
(2022/7/8追記)KATOからNゲージ「SL人吉」が発売決定。これは買わねば。
(2022/10/25追記)JR九州は58654号機の運用を2023年度末(2024年3月ごろ)で終了と発表。これはショック!!。
(2022/11/26追記)KATOのNゲージ「SL人吉」が到着。詳細は下の記事。
コメント
鉄道方面も詳しかったとは知りませんでした。
実家がそっちら方面なのですが、帰省は空路ばかりで詳しくないです。
つきさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
私は実は、天文趣味歴よりも鉄道趣味歴のほうが長いのです。
ただし深さの程度は天文のほうが深いですが。
このブログは一応天文ブログなので他の話は控えめにしていますが、ついつい他趣味の話も書いてしまいます。