今回の皆既月食は、月食中に天王星食が起こるという大変珍しい現象となる。これは月の出すぐの夕方から東の空で始まるため、東の低空が見えない自宅では全過程を見ることが出来ない。ちょうど1年前の「ほぼ皆既月食の部分月食」の際には淡路島の東の見晴らしがよいところまで出かけた。
今回については珍しい天王星食を撮影するために口径の大きなミューロン180Cを使いたいが、持ち出しは難しい。いろいろ迷ったが、皆既食の前半と広角レンズによる連続画像はあきらめ、遠征ではなく自宅にて屋根越しに天王星食を観測することにした。
機材は、
- ミューロン180C+純正レデューサー+ASI294MC Pro
- BORG71FL+レデューサー0.72xDGQ+ASI183MC Pro
の2セット。三脚を可能な限り伸ばし屋根越しに東の空に向けたが、撮影可能になるのは皆既月食の後半で天王星食が始まる30分前ぐらいからになる。また両方とも恒星時のオートガイドで天王星を中心に捉え続けることにした。
ミューロン180C(レデューサー)+ASI294MC Proによる画像。
惑星は点光源ではなく面積があるために一瞬で消えず、数秒かけて出没する。
以下は静止画を並べたもの。
BORG71FL(レデューサー)+ASI183MC Proによる画像。
天王星と地球の影はほぼ動かず、ぞの中を月が移動している。
以下は潜入時の静止画。
時計の7時の位置で潜入しているのが天王星なのだが、面白いのは天王星と入れ替わりに3時の位置から出現している恒星。これは7.4等星。
以下は出現時の静止画。
時計の4時あたりの位置から天王星が現れている。
なお、天王星食過程の動画化は後日行いたい。
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