先日の続き。
コレクターPHを買ったものの、所有する天体用フィルター径がほとんど48mmのため、コレクターPHの筒先(52mm)に52mm->48mmステップダウンリングを介して取り付けた。そうするとAPS-Cでも周辺減光がかなり増加してしまい、困った話。
そこでフィルターをコレクターPHの後ろ側(カメラ側)につけるべく、「M56フィルター変換アダプター48/52」を購入した。
上の画像右下の小さなリングが「M56フィルター変換アダプター48/52」。こんなに小さいのに5000円近くした。直焦ワイドアダプター60の内側に付けるようだ。そのように取り付け、48mmフィルター(IRカット)を入れてみた。
そして、直焦ワイドアダプター60にコレクターPH本体を戻そうとすると、先ほど付けたフィルターが邪魔で入らない。本来コレクターPHがねじ込まれるべき所に「M56フィルター変換アダプター48/52」を取り付けてしまっているのだから、当たり前か。
これはおかしいと思って説明書を見ると、コレクターPH(とエクステンダーPH、コマコレクター3)は併用不可との記述があった。
これは購入前に気が付かなかった。確認のためにビクセンの商品紹介ページを見ると、確かに下の方に注釈で書いてある。慌てて買ってしまったので、見落としていた。
これは詰んだのか。
やはり大枚はたいて52mmフィルターを買い足すか、周辺減光の増加を受け入れるかの二択なのか。
あきらめきれずに色々とこれらの部品を触っていると、ふと、Tリングの後ろ(カメラ側)に48mmフィルターをねじ込める事に気が付いた。今までなんとなくネジが切ってあるのを認識はしていたが、ここにフィルターをねじ込む発想は無かった。
このTリングはビクセン製のEOS用だが、商品ページにはフィルターネジ込みの記述は無い。裏技的な使い方なのか。自分は今まで知らなかったけど、天体写真派の間では常識?
ただしマウント面のカメラ側へフィルターが突き出すので、EOS機(EOS60Da)には装着できなかった。そこで、マウントアダプターを介して富士X-E2に付けてみると、これは上手く装着できた。
また、EOSマウントアダプターで統一しているZWOのカメラにも付けることが出来た。
これは結局、「52mm->48mmステップダウンリング」と「M56フィルター変換アダプター48/52」は不要だったということになる。せっかくコレクターPHを値上げ前に購入したのに、無駄な出費となった。
それから、この取り付け方ではフィルターが通常と逆(裏向き)になってしまう。IRカットはともかく、ナローバンドフィルターを裏向きで使って良いのだろうか。これは実写で確認するしかない。
さて、とりあえずこの取り付け方でフラット撮影により周辺減光を確認した。カメラは取り付け可能機の中で最もセンサーサイズが大きいX-E2(APS-C)。
フィルターはZWO社のIRカットフィルター48mm径。以下の3種類を試した。
- ①フィルター無し
- ②Tリングのカメラ側に裏向き取り付け
- ③コレクターPH筒先(望遠鏡側)にステップダウンリングを介して取り付け
結果は以下の通り。なお各画像は同一条件で現像し、コントラストを極端に強調している。
ちょっとわかりにくいので、縮小して表示
①フィルター無し | ②Tリングのカメラ側に裏向き取り付け |
③コレクターPH筒先(望遠鏡側)にステップダウンリングを介して取り付け |
やはり③は①に比べて周辺減光が大きいが、②は①とそれほど変わらない。そういうわけで、②の方法で何とかなりそうだ。R200SSでの撮影ではほとんどZWOのカメラを使うので、EOS機を接続できなくてもそれほど問題ではない。どうしてもAPS-Cのセンサーサイズが必要になればX-E2を使えばよい。
ただ、フィルターが裏向けになることについては実写による検証が必要かと思う。
続き:実写検証はこちら。
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