M81とM82

M81-M82
<下>M81(6.9等 視直径25.7’) & <上>M82(8.4等 視直径11.2’) (おおぐま座の系外銀河)
  • 【環境】2019/4/27 22:32-4/28 2:15/兵庫県神河町/気温 0℃/光害レベル:SQM-L測定値=21.4
  • 【光学系】BORG71FL+レデューサー0.72×DGQ【7872】(f=288mmF4.1)
  • 【カメラ】EOS 60Da
  • 【架台・ガイド】JILVA-170/ノータッチ追尾
  • 【ソフトウェア】<処理>Lightroom CC、ステライメージ、DeppSkyStacker、FlatAide Pro、Photoshop CC
  • 【撮影法】ISO3200・120sec x46コマ
  • 【処理法】:75%に縮小後、640×1000で切り出し

おおぐま座の系外銀河M81とM82。

この日は時折車が揺れるほどの強風が吹き、288mmの短焦点でも星像が飛び跳ねるコマが続出。しかも薄雲が晴れず輝星が滲み、S/Nの低い画像ばかりになった。あきらめて月の出まで放置したまま撮影継続していたが、全部で115コマ撮影した中から何とか使えそうな46コマを抜き出して処理した。

やはり薄雲のせいか淡い部分は写らず、光害地の自宅で撮影したような結果となってしまったが、自宅では北天にあるM81とM82は撮影できないため、一応遠征した価値はあった(なんとかボウズ回避)。

288mmの短焦点なので、いつものように2×2や3×3ソフトビニングすると銀河がかなり小さくなってしまう。そのためピクセル等倍で切り出そうとしたが、それではノイズがかなり目立ったので75%縮小とした。S/Nの悪い元画像をかなり強めの処理で強調したので、少し塗り絵的になってしまっている。

このM81とM82自体は系外銀河としては大きく明るいが、近くに1~2等星などの目立った目印が無いため、手動ではとても導入しにくい。今回のAPS-Cと300mm弱の組み合わせでは、長辺を東西方向にした上で「おおぐま座の24番星(24UMa)」という4.5等星を写野内に入れると、同じ写野内の北斗七星側に入ることが分かっていた。しかしこの24番星を入れるのが難しい。鏡筒には3cm6倍の正立ファインダーを付けているが、視野内には無数の星が見えるので、よほど眼視観望と手動導入になれていないと24番星や銀河そのものを認識できない。

今回の撮影画像の写野全体(トリミングなし)は以下。

画像の上が北(天の北極)。24番星は薄雲でにじんでしまっている。

また、この領域には他にも多くの系外銀河があり、明るめのものではNGC3077とNGC2976が写野に入っている。

今回たまたま他のカメラで北斗七星付近の星野を撮影していたので、その画像から、北斗七星のひしゃくの水を入れる部分(合)から今回の写野へのチャートを作ってみた。

γ星からα星への線を同じ長さだけ延長すれば良いが、手持ち双眼鏡ならともかく、ポタ赤の赤径と赤緯を動かしながらの手動導入では難しい。

こういう所で時間を費やしていると、やはり自動導入の方が効率的ではないかと思うようになってきた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました