昨年秋にケンコー・スカイエクスプローラー2(SE2)赤道儀を購入してベランダで使っているが、ベランダが南東向きのため、三脚の足の一本が手すり側に出っ張った状態となっている。そのため、赤道儀本体が部屋側に引っ込んだ状態となり、経緯台使用時に比べて視界が狭くなってしまった。ベランダのヒサシ(つまり上階ベランダの床)によって上空の視界がさえぎられ、高度約50°~55°以上は見えない状態になった。
これを改善するには、三脚の設置面積を小さくして赤道儀を手すり側に寄せるか、高さを低くしてより上空まで見通せるようにする必要がある。そこで、まず趣味人の「低重心三脚」を購入してみた。これはSE2用三脚の足を短く切断したカスタマイズ品である。これによって確かに設置面積が小さくなって手すり側に寄せることが出来たが、赤道儀高さが低くなりすぎてしまい、今度は手すりに遮られて低空が見えなくなってしまった。
そこで、三脚位置をそのままで赤道儀位置を高くするため、ハープピラーを入れる事にした。SE2用のピラーは市販されていないが、三脚がビクセンのGPシリーズ互換らしいとのことで、ビクセンの「GP2ハーフピラー」を購入してみた。
品物が届いて早速取り付けを行った。まず低重心三脚とハーフピラー(底面)はそのまま接続でき、三脚付属のネジで固定することが出来た。しかし、ハーフピラー(上面)とSE2赤道儀は何かが干渉して接続できなかった。とりあえず床に降ろしてよく見てみると、ハーフピラー上面にある極軸方位調整用の突起が、赤道儀の突起格納部に上手く収まらず干渉している(突起の外側面が赤道儀接続部の内面に当たっている)。GP互換のように見えて、実は微妙にサイズが違うところも有るようだ。仕方がないので、ホームセンターで買ってきた金属用ヤスリで、ハーフピラー上面の突起外側面をガリガリと削ってみた。すると、今度はすんなりと接続できた。
完成してみると、GP2ハーフピラーは塗装の色と質が、まるでSE2に合わせたかのようにぴったり合う。まるで純正オプションのようだ。それならば、GP2用のピラー脚でもぴったり合ったかもしれない。ただし、高さを微妙に調整するにはこちらの方が便利だ。
しかし、まだ問題が残っている。現在ベランダ観望の主力で使っているED100Sfの鏡筒が長すぎるため、あまり手すり側に寄せることが出来ない(鏡筒先が手すりと干渉するため)。これについては、短焦点の鏡筒を導入して解決する予定だ。
それから、ハーフピラーを入れたことによる剛性低下についても不安がある。これについても、今後直焦点撮影などで検証していきたい。
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