日月火水木金土天海冥(太陽系フルマラソン)

昨日(8月3日)の明け方から夜にかけて、日・月・火・水・木・金・土・天・海・冥を眼視と撮影で観測することが出来た(冥王星は撮影のみ)。

私は勝手に「太陽系フルマラソン」と呼んでいる。「日月火水木金土」のみの“ハーフマラソン”は、これまでに2012年12月1日、2012年3月11日に達成できている。

今回は一晩基準(夜~朝)ではなく、日付基準(未明~夜)となる。

まずは明け方の東天、ふたご座近辺に月・火・水・木が集合しているのを、自宅ベランダから一度に捉えようとした。

【月・火・木】
  • 加古川市 2013/8/3 4:05
  • EOS60Da, タムロンA16 38mm F4.0
  • ISO400, 8sec.
  • トリミング無し・縮小

しかし、水星が雲に隠されてなかなか見えない。待っているうちに空はどんどん明るくなり、もうダメかと思ったが、なんとか雲の隙間から眼視確認と撮影が出来た。

【水】
  • 加古川市 2013/8/3 4:34
  • EOS60Da, EF-S 55-250mm F4-5.6 IS
  • 250mm, F5.6, ISO200, 2sec.

ついでに月も望遠レンズでもう一度撮影。

【月】
  • 加古川市 2013/8/3 4:52
  • EOS60Da, EF-S 55-250mm F4-5.6 IS
  • 250mm, F5.6, ISO400, 1sec.
  • 2×2ソフトビニング、640×640に切り出し。

その後日の出を迎えた。

【日】
  • 加古川市 2013/8/3 5:20
  • Panasonic DMC-TZ30
  • 62mm, F6.3, ISO100, 1/2000sec.
  • 縮小・トリミング無し

日中は雲の多いすっきりしない天気だったが、雲の隙間から太陽面の撮影も行った。
黒点の撮影は久しぶり。
ベランダの気温は35℃を越え、汗だくになって撮影した。

【日】
  • 加古川市 2013/8/3 10:20
  • EOS60Da, FLT98CF直焦点, アストロソーラーフィルム
  • ISO100,1/3200sec.
  • 2×2ソフトビニング、太陽面のみ切りだし。

夕方は金星と土星を、マンションの西側階段踊り場から狙った。
昼間から引き続き薄雲が広がる透明度の悪い空だったが、マイナス4等級の金星は低空でも楽勝。

【金】
  • 加古川市 2013/8/3 19:36
  • EOS60Da, タムロンA16 50mm F5.6
  • ISO200, 2.5sec.
  • トリミング無し・縮小

土星も、もやもやの空だったがなんとか確認。
土星はおとめ座の中でスピカと並んでいる。

【土】
  • 加古川市 2013/8/3 20:13
  • EOS60Da, タムロンA16 24mm F4.0
  • ISO400, 5sec.
  • トリミング無し・縮小

さて、次はベランダに戻り、いよいよ外惑星の撮影となる。

まず、現在いて座に居る冥王星は惑星ではないので対象に入れなくて良いのだが、元惑星の準惑星ということで撮影にチャレンジした。

なお、冥王星は14.1等級で眼視は無理なので、撮影のみとした。
また、雲が多く手動導入は無理そうなので、自動導入に頼ることにした。

【冥】
  • 加古川市 2013/8/3 21:48~22:27
  • EOS60Da, FLT98CF + フラットナーレデューサー4
  • LPS-P2フィルター
  • ISO800, 120sec x 8コンポジット
  • SE2赤道儀, Loadster Autoguider + iAGによるオートガイド
  • ピクセル等倍切りだし。

一枚画像では分かりにくかったが、8枚コンポジットするとハッキリ確認出来た。

冥王星撮影後、雲がだんだん厚くなってきて、撮影が厳しくなってきた。

次はみずがめ座にいる海王星。

【海】
  • 加古川市 2013/8/3 22:39
  • EOS60Da, FLT98CF + フラットナーレデューサー4
  • LPS-P2フィルター
  • ISO800, 30sec
  • 2×2ソフトビニング、640×640切りだし。

この時点でかなり雲が多く、オートガイドが出来なくなった。仕方なく雲の隙間を狙って30秒の露出とした。

撮影後、カメラをアイピースに付け替え、周囲の星の並びから海王星である事を眼視で確認した。


最後は、うお座の天王星。日付が変わる前はまだ高度が低く、雲と時間との勝負となった。

【天】
  • 加古川市 2013/8/3 23:46
  • EOS60Da, FLT98CF + フラットナーレデューサー4
  • LPS-P2フィルター
  • ISO1600, 20sec
  • 2×2ソフトビニング、640×640切りだし。

天王星は5.8等級と比較的明るいので、透明度が悪い空でも何とか写ってくれた。
また、日付が変わる前にカメラをアイピースに付け替え、星の並びから天王星である事を眼視で確認した。


このように、明け方の水星と外惑星が雲の影響でかなり厳しかったが、なんとか“フルマラソン”を達成できた。

この先となると、冥王星以外の準惑星、小惑星、彗星を含めた「太陽系トライアスロン?」となると思う。いずれ機会があれば挑戦してみたい。

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