昨日は快晴ではあったが黄砂のためか空が白っぽく、さらに零時には月が出てくるので、遠征するかどうか迷うところではあった。しかしモバイルノートPCも購入したところなので、野外での「iAG」運用テストを兼ねて砥峰高原に行くことにした(メンバーは私とりんしゃんさんのみ)。
月の出が早いので、薄明終了前に現地に着いた。空はほぼ快晴だが、やはり白っぽくかすんでいて良い状態ではなかった。とりあえず機材を組んでいくうちに薄明も終わり、ガイドのテストに取りかかった。
機材は下記の通り。
- 赤道儀:ケンコースカイエクスプローラー2
- 撮影鏡:ウィリアムオプティクス FLT98CF(D=98mm, f=618mm)
- カメラ:EOS Kiss X2
- ガイド鏡:ミニボーグ60ED + 1.5倍バローレンズ + Qcam S7500
- オートガイドシステム:iAG 0.6.0RC2, USB-IOリレーBOX, EC1400-41R
- 電源:SG-3000DX
ガイドカメラはS7500よりNexImageの方が低ノイズで良いのだが、今回はiAGのβ版機能の「ダークフレーム減算」を試すため、あえてノイズが多いS7500の方を使用した。
ガイドの結果は良好で、自宅でのテスト同様に問題なく使えることが分かった。野外で使ってみて便利だと思ったのは「音声ガイド」で、機材から離れて観望や立ち話をしていても、キャリブレーション終了や撮影の残り枚数、ガイド星ロストなどの状況を知ることが出来る。
また今回、ノートPCをiAG以外にEOSのリモートライブビューおよび撮影済み画像確認にも使用した。これによって、天頂付近の撮影対象でも、カメラの背面液晶を頑張ってのぞき込む必要が無くなり、作業が格段に楽になった。PCの電源は内蔵バッテリーのみで運用したが、約4時間でフル充電から30%まで容量が減少した。新月の日など5時間以上使用する場合は外部電源を繋げる必要がありそうだ。
それにしても、やはり空の状態は悪くカブリがある上に、気温が高くてノイズもかなりひどく、画像処理でも補正しきれない。コンポジット枚数をもっと増やす必要がありそうだ。下のM63は、月の出によって8分4枚しか撮影出来なかったので、かなり汚い。
- 光害レベル SQM-L測定値 約21.2
- ISO800, 480sec x4 コンポジット
- 2×2 ソフトビニング、トリミング
なお、今回のSQM-Lによる光害測定だが、天頂測定値で、21時頃は21.0程度、23時で21.2程度であった。からす座やかみのけ座がやっと分かる程度の空なのに、測定値はそれほど悪くないのはいつも通りである。
月の出によって、0時過ぎに片付け開始、1時前には撤収した。
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