やまねこ座の球状星団 NGC2419(”銀河間放浪者”)

球状星団 NGC2419
NGC2419 ”銀河間放浪者” (やまねこ座の球状星団・光度10.4等・視直径4.1’)
  • 【環境】2021/3/10 21:17 – 3/11 0:40 / 兵庫県明石市/気温4℃/光害レベル:SQM-L測定値=19.0
  • 【光学系】FLT98CF直焦点(618mm F6.3)/ CometBPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/D=50mm F4ガイド鏡/Lodestar Autoguider
  • 【ソフトウェア】<撮影>APT3.84/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 60コマ/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • PixInsight: WBPP、DBE、ABE、PCC
    • Photoshop CC、ステライメージ9による調整
    • ピクセル等倍で星団付近を切り出し

やまねこ座の小さな球状星団「NGC2419」。「やまねこ座」は「ふたご座」と「おおぐま座」の間に位置するが、この領域には他の球状星団は無く、これだけがポツンと離れて存在している。

Wikiによると太陽からの距離が約27万5千光年とのことなので、大マゼラン雲よりも遠い。当初は天の川銀河に属するものではないと考えられており、「銀河間放浪者」と呼ばれていたそうだ。現在は天の川銀河を30億年かけて一周しており、天の川銀河に属する事がわかっているとのこと。

視直径はステライメージのデータで4′ 程度(Wikiでは6′ )しかないため、618mmの焦点距離ではフォーサーズセンサーでも豆粒のようにしか写らない。そのため、画像が荒れるのを承知でピクセル等倍でトリミングした。近傍の恒星が大きく膨らんでしまっているが、NGC2419自体は結構分解して写っている。

トリミング無しでの画像が下(↓)。

やまねこ座の球状星団NGC2419近傍
やまねこ座の球状星団NGC2419近傍

NGC2419の左上方向・左側の辺ギリギリに写っているエッジオン銀河は、NGC2424(光度12.6等・視直径4.0’)。

この画像の写野は下の星図の通り。

やまねこ座の球状星団NGC2419の位置
やまねこ座の球状星団NGC2419の位置

ふたご座のカストルから約7度ほど北に位置している。

(全く関係無いが、ふたご座のカストルとポルックスは、どちらがどちらなのかいつも分からなくなるが、ぎょしゃ座の「カ」ペラに近いほうが「カ」ストル、と覚えるようにしている。)

やまねこ座は地味な星座で明るく目立った星雲星団はあまりないが、この銀河間放浪者星団や、惑星状星雲「PK164+31.1」、系外銀河「NGC2683」など、ちょっとマニアックな天体があって、面白い領域である。

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