複合機でフィルムスキャン(2)

先日、新規購入したCanon PIXUS MP990にてフィルムスキャンの試行を行ったが、そのときはドライバの設定がよく分からず、8ビット/チャンネルでスキャンしていた(以下、8ビット、16ビットというのは、チャンネルあたり)。

そこで今回、8ビットと16ビットの両方で同一コマをスキャンし、比較してみた。
スキャンしたのは、約12年前の1998年春に太田池で撮影した射手座の銀河。薄雲がかかっていて、それほど良いサンプルではないが、とりあえず。

銀塩フィルムスキャン(8bitと16bitの比較)
銀塩フィルムスキャン(8bitと16bitの比較)

撮影データの詳細は不明。
おそらく、NewF-1/New FD50mm F1.4 ->F2.8 10分/スカイメモR/フジカラーG400

さて両者の比較であるが、これを見る限り違いはない。
考えてみると当たり前のことで、16ビットでスキャンして16ビットのTIFFでパソコンに取り込んでも、レベル調整などの加工を全くせずに単に縮小し、JPEGに変換しただけなので、結局は同じ結果になる(16ビットのTIFF画像でも、ディスプレイでの表示は8ビットなので、違いが分からないと思う)。写真用紙にプリントもしてみたが、それも同じ。

では、どういう場合に16ビットが有利になるかというと、レベルやトーンカーブなどの調整を大きく行った場合だそうだ。そこで、ピクセル等倍の切り出し画像について、トーンカーブをかなり極端に変化させてみたが、やはりあまり変わらない(ステライメージで16ビットに変換してから加工したためかもしれない)。

銀塩フィルムスキャン(8bitと16bitの比較)・拡大
銀塩フィルムスキャン(8bitと16bitの比較)・拡大

それに、デジカメで撮影した画像と異なり、フィルムスキャンした画像は、大きくレベルやトーンカーブを動かすとすぐに破綻してしまった。スキャン時の露光を抑えめにして、スキャン後にレベルを持ち上げようとしたが、それもかなり汚い画像になった。

もっと階調が豊かな良い原板なら、16ビットスキャンの効果が分かるのかもしれないが、とりあえず今回のサンプル程度なら、8ビットの自動露光で取り込み、あまり大きなレベル調整もせずに済ませるのが手軽で良さそうだ。

なお、スキャン時にはフィルム面やガラス面のゴミをブロワーで吹き飛ばしたつもりだったが、一個所大きめのゴミが写り込んでしまった。

ゴミ除去などの補正、レベル調整後の画像(↓)。

銀塩フィルムによる夏の天の川
銀塩フィルムによる夏の天の川
同じフィルムからのスキャン(太田池での夜明け)
同じフィルムからのスキャン(太田池での夜明け)

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