M51 子持ち銀河(光害地・月明あり)

M51 子持ち銀河
M51 子持ち銀河 (りょうけん座の系外銀河 光度8.4等、視直径11’)
  • 【環境】2020/3/17 3:46 – 4:53/兵庫県明石市/気温 0℃/光害レベル:SQM-L測定値=19.1(月齢22.1の月明あり)
  • 【光学系】FLT98CF直焦点(618mm F6.3)
  • / SVBONY CLS + ZWO IR/UVカットフィルター
  • 【カメラ】ASI183MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/D=50mm F4ガイド鏡/Lodestar Autoguider
  • 【ソフトウェア】<撮影>APT3.82/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度 -10℃・ゲイン178・オフセット30・180sec x 20コマ/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • ステライメージ8によるダーク減算、フラット補正、デベイヤー
    • ステライメージ8による加算平均
    • Photoshop CC、ステライメージ8による調整
    • 2×2ソフトビニング、800×800で切り出し

2020/3/16夜(3/17未明)に撮影したM51(子持ち銀河)の画像を処理した。

子持ち銀河の位置はりょうけん座の領域だが、手動導入する際は北斗七星の柄の一番端の星(アルカイド)からたどるのが一般的。

北斗七星周辺の星雲星団
北斗七星周辺の星雲星団

アルカイドを挟んで反対側には淡くて大きな系外銀河M101があり、これもアルカイドから導入する。またこの領域のM天体は北斗七星の各星からたどりやすい位置にあるため、経緯台での眼視やポータブル赤道儀撮影での手動導入が比較的やりやすい。ただし今回のような光害地での撮影ではファインダーでも見えないので、ほぼ完全に自動導入に頼ることになる。

子持ち銀河の子供の方の銀河はNGC5195(光度9.6等・視直径5.4’)。M51の腕の一本が伸びてつながっている。M51本体の渦巻は明るくはっきりしており、短焦点でもよく分かる。下の記事は105mm望遠レンズで撮影した例。

M51の自宅での撮影は昨年(2019/2/2)に同じ光学系でASI294MC Proにて行っていた。

このときのカメラはASI294MC Proで低解像度(画素ピッチ4.63μm)だったので、今回の撮影では高解像度のASI183MC Pro(画素ピッチ2.4μm)を使用してみた。そのため同じ2×2ソフトビニング(50%縮小)でも今回のほうが大きく写っている。

ただ、ノイズは今回のほうが多く、Photoshopでの画像処理ではノイズ低減プラグインのDfineやDenoise AIを組み合わせて使い、苦労してなんとか見られるようにした。そのためかちょっと塗り絵のようになってしまったのが残念。今回は薄明開始のため総露光時間が60分しかなかったのも悪かったのかもしれない(前回は2時間以上)。ノイズが多めの183MC Proのほうで撮影する際はコマ数をとにかく多く稼ぐことが重要なようだ。

撮影時は月齢22の月(半月)が東の空に昇ってきていたが、その影響については不明。M51から離れているためか、SQM-Lの測定では19.1程度で暗夜とそれほど変わらなかった。

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